ポルトガルの音楽家、ピアノ奏者、作曲家。
クラシック音楽の技法を会得するも、即興性のあるパフォーマンス表現を早くから追求。
 これまで4枚のアルバムを国内外で発表。ジャズの世界で精力的に活動をしてきたが、その過程で他のジャンルの音楽との即興について考えるようになる。ここから、ジュリオは伝統と現代性が交差するファドにたどりつく。自分のピアノからポルトガルの音楽に新しい視点を投げかけることができると思ったのである。
 アマリア・ロドリゲスの音楽で特に人気の高い数曲をベースに、ジュリオ・レゼンデは新たな挑戦を試みた。ファドとピアノ―ただの伴奏でなく、ピアノで歌い、「ファドとは何か」を表現するのである。才能にあふれ、即興的な創造性にも富んだジュリオは、アマリアとのデュエットという不可能を可能にするリスクの高い挑戦をした。「Medo(恐れ)」という曲

で、亡きディーヴァの歌声を自らのピアノに乗せたのである。アマリア・ロドリゲスの死から15年。その才能を認められたジュリオは、レーベルValentim de Carvalhoから、彼女の声を使ってピアノを奏でる許可を史上初めて得たのである。
 その結果として制作された新しいアルバム「アマリア」は、伝統と現代性が見事に調和し、無形文化遺産と認められたファドの本質が革新的ながらしっかりと保たれ、そして、ジャズと即興の深みから立ちのぼる「サウダーデ」の全てが表現された作品となった。
 最新アルバム「アマリア」はポルトガル音楽評論家たちの絶賛を浴び、世界最高の音楽家と楽器を格付けする権威あるフランス音楽批評雑誌CLASSICAによって、最優秀盤を意味するCHOC DISC 5つ星を獲得した。
 本コンサートでは幻のデュエット「Medo(恐れ)」も演奏予定。

ファド歌手。「そのファドの魂はポルトガル人と何ら変わりない」と現地ポルトガルでも賞される。舞台女優を経て2003年よりファドを歌い始める。その後リスボアへ何度も渡り、ファド界の重鎮アントニオ・パレイラに師事、老舗Casa de Fados「Velho Páteo de Sant’Ana」にレギュラー出演を果たし、現地新聞やテレビにも取り上げられ高い評価を得る。
 2009年現地リスボア録音のセカンドアルバム「Cheira a Lisboa」をリリ

ース、2013年10周年記念アルバム「ツバメの旅」(日本・ポルトガル録音)をリリース。2014年1月にはポルトガルの名音楽ホール「カーザ・ダ・ムジカ」に招致され、日本人ファド歌手として単独ソロコンサートを成功させた。
 現地の香り高い演奏と、ポルトガル語で歌う前に日本語で語るスタイルに定評がある。国籍を越えてFADOのもつ普遍的な感情を歌う。

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