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10周年を迎えるにあたり、これまでの自分の思い、表現の原点を見つめる作業をしてきたのだけど、今日その答えが、そして私の願いがすべて詰まった一曲のファドに巡り合えることが出来ました。
素晴らしいファドアーティストたちからプレゼントしてもらったのです。創りあげながら涙が出て、帰り道も泣きながら歩いてしまうほど。
願えば叶う、想いは形になる。
なんと素晴らしい日だったか。帰国直前に素晴らしい出会い。
これもすべてファドでしょうか。
詳しくはまた。
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ポルトガル滞在中、大きなけがや病気はこれまでないのですが、一つだけどうにもできない症状が・・・
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幹太欠乏症、見事に発症中です。
リスボンでわんちゃんとすれ違う度に、こみあげるサウダーデ(!?)ふわふわモコモコが足りません!!
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そこで強い味方、一緒にリスボン入りして、レコーディングスタジオにも入ったフェルトの「ちび幹太」くん。
演奏させていただいている大阪・中崎町「Tina Lente」のオーナーご夫妻が、10周年のお祝いとレコーディングのお守りにと下さった宝物です。
スタジオのヴォーカルブースに入って、録音が始まる寸前にこの「ちび幹太」を握ってリラックスしておりました。
オーナーご夫妻、ありがとうございました。毎日この「ちび幹太」を見て励まされています。
8月30日(金)はオーナーご夫妻のお店「Tina Lente」でライブ『遥かなるサウダーデ』を行いますのでお楽しみに(#^.^#)
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ご予約も受け付け中です♪
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新CDのポルトガル録音が今日で無事終了いたしました!
師匠をはじめ、信頼するギタリストが揃い、心ある素晴らしいエンジニアにも恵まれて、いいレコーディングができました。
エンジニアのエウリコさんはギターラ奏者(ポルトガルギタリスト)でもあり、よりCasa de Fadosらしさが出るよう音を作ってくれました。
また、私の緊張をやわらげる配慮をしてくださったり、師匠と伝統のフレーズを生かすアイデアを出し合ったり、技術はもちろん、本当に心ある仕事をしてくださって、この出会いに感謝いたしました。
夏に日本で日本人ギタリストたちとさらに曲を録音して新CDを完成させます。
今回この録音で、師匠と一つの「夢」も果たせました。詳しくは後日にお知らせいたしますね。
10周年の新CDは秋に発売予定です、どうぞご期待ください。
本当に愛しい愛しい時間でした、obrigada!!
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ファドの夜、レコーディングリハーサルもしながらの一夜です。
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ここは私のポルトガルの家「Velho Páteo de Sant’Ana」。
来週から日本のお客様も数組お越しになるので楽しみです。
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師匠アントニオ・パレイラ(左から3人目)、ギターのギリェルメさん(右から2人目)&地元の方々と。
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6月のお祭りに欠かせないもう一つのシンボルがこの「マンジェリコ」。
ハーブの一種で、詩が書かれた旗が一緒に寄せ植えされています。
昔は愛の詩を書いて好きな人に送ったとか。
この写真のマンジェリコはリスボンに住む友人の日本人のお子さんが幼稚園から持って帰ってきたもの。
かわいいなぁ。
さて、レコーディングの正式な日取りも決まり、リハーサルを重ねております。
というわけで、マルシャのレポートはちょっと延期で<m(__)m>
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今年おかげさまでファド歌手10周年を迎え、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
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私の歩くファドの道、まだまだ続きます。
そして、今回10周年を記念して4年ぶりに3枚目の新CDを出すことになりました。
ポルトガルと日本と両方で録音いたします。
先日ポルトガルでの録音日程が決まったのですが、急きょ変更に。
こういったことはポルトガルでは良くあるのですが、果たしてどうなることか・・・・、でも好きですポルトガル。
それも含めて私の10周年、乗り越えて楽しんでいいものを皆様にお届けしたいと思っております。
発売開始日程などは追ってお知らせいたします。
この新CDをひっさげての10年ライブツアーも11月からスタートいたしますので、ご期待くださいね!!
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6月13日はリスボンの守護聖人「サント・アントーニオ」のお祭りです。
これを中心に6月は約1カ月間「Festa de Lisboa」(リスボン祭り)と題してさまざまなイベントが行われます。
そのシンボルと言ってもいいのがこちら
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イワシでございます。
このお祭りは別名「イワシ祭り」で、街中でイワシが焼かれ白い煙があがります。新鮮であぶらがのってとても美味しいです。
イワシはポルトガルでは縁起のいいお魚で、6月のお祭りに欠かせません。
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街にはイワシイラストの旗も。
このイワシ、良く見てください、日本風なんです。これをデザインしたのはリスボン在住の日本人アーティスト福田雄一さん。
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毎年公募でイワシイラストが選ばれ、今年選ばれた10作品の中に福田さんの1点も!
私もお世話になっている方なので、とっても嬉しくって、今回このイワシを見にいくのも目的の一つとなりました(*^_^*)
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街はカラフルなテープや屋台で彩られ、お祭りムード一色です。
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いただきました、イワシの塩焼き!!お塩だけのシンプルな味ですが、脂がのっていて最高(*^_^*)
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ふふふ
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そして、12日の夜は地区対抗「マルシャ」(マーチ)のコンテストがあり、夜21時ごろから夜中の1時過ぎまでリベルダーデ大通りを各地区のチームが踊り歩きます。
このマルシャレポートはまた明日。
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日本からのお客様の「Casa de Fadosめぐり」に連日同行させていただいておりますが、このファドめぐりラストはこちら!
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Alfama(アルファーマ)のお店「Fado Maior」(ファド・マイオール)。
私もポルトガルでは必ず寄らせていただいている大切な場所です。
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名ファド歌手ジュリエッタ・エストレーラさんのお店です。
彼女の古典ファドは本当にいいのです。このお店は観光客も大事にしますが、ファドの神髄を大事に続けているお店で、私も毎回大切なことを教わります。
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ファドの伝統、歴史を知り尽くしたご夫婦。
ご主人のルイスさんは歯科医でしたが、ファドが好きすぎてファド歌手ジュリエッタさんと結婚して、のちにお店を出しました。
彼のファディスタの写真や貴重な資料の数々はお店だけでなく、ファド博物館にも展示されるほど。
うるさいお客がいたら「帰れ」と言います。
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私も歌わせていただきました。
8年前に初めて来て、古典のとらえ方、言葉の乗せ方を教わり、以来数年おきに来ては聴いていただいています。
選曲の段階からファドです。今宵この瞬間、何の曲がふさわしく、そして、どんな声を言葉を出すのか。ご夫妻の前ではごまかしは効きません。
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ご夫婦を慕って、客人も顔を出し、素敵な歌を聴かせてくれました。
そして、最後はファドの基礎の基礎、古典中の古典「Fado Mouraria」を歌手がまわしあって歌うことに。
私も入らせてもらいましがた、これはレベルが高かった!
「4行詩ね」とジュリエッタさんが合図すると、歌手が自分の選んだ詞を歌い5人で2回転します。
8年前にこのお店でガラガラと音と立てて頭の中が崩れて行ったあの感覚が再び・・・。
相手からもらって伝えていくファド、ジュリエッタさん素晴らしかったです。全然追いつけていないけれど、これに参加できるようになったことが初めてここへ来たときから成長したと実感。
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8年前、2005年の6月に、写真にも写っているギターラ(ポルトガルギター)の月本さんと初めてリスボンへ来て、このお店で歌いました。
同じく6月に同じ曲を歌う、古典「Fado das Horas」。
果たして自分はどれだけ変われただろうか、「ファディスタ」と名乗っていいのだろうかと此処で問う一夜。
歌い終わるとジュリエッタさんが「とても良かった、あなたのファド好きだわ。日本でしょっちゅう歌っていたんでしょ、わかるわよ。」と言ってくれました。
私が言えたことは「あなた方のおかげで、今私の目の前にファドの道がある。終わりはない道だけど、ずっと歩きます。」ということでした。
微笑んで、でも真剣なまなざしで「そう、終わりはないの、そう。」とジュリエッタさんは言い、私の手をずっと握っていてくれました。
「ファディスタ」とはファド歌手の意味、そしてファドと関わって生きてゆくものの意もあります。後者も含めて胸を張ってファディスタとして生きていくことを誓えた夜でした。
Obrigada, até logo!
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前回の続きです。一流店「Sr.Vinho」のあとはそのまま、夜中の2時からオープンする「Nelo」(ネロ)というお店で濃いファドの夜を体験いたしました。
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お店の壁にはファド歌手や常連の方が歌う写真がたくさん、このとき本当に夜中の2時過ぎです。
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そして、今回お会いしたかった方にも会うことができました。
ファドギターのヴィタル・ダスンサォンさん。ギタリストでありファデイスタで、ファドの事を何でも知っていらっしゃいます。
日本人ファディスタ高柳卓也さんと日本公演もされています。
『ファディスタ』という言葉にはファドの歌手を指すだけでなく、「ファドと共に生きる人」という意味がありますが、彼はファディスタと呼ぶにふさわしい方。
今のファドへの想い、これからへの想い、たくさんお話しして下さって、熱い気持ちになりました。
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現地の皆さんと、この時午前3時半を過ぎておりました。
地元のおじさまたちがたくさん来られて、ファドについて語り、歌の間に「OO歌ってよー」と声が飛び、ヤジまで飛んだりして、さきほどいた「Sr. Vinho」と真逆の世界。
アドリブでの展開があったり、ファドへの想いがこみあげてヴィタルさんの話が延々続いて、切り盛りしているお店の奥さんが「早くうたいなさいよー」と耳元でささやいていたり、もうしっちゃかめっちゃかなんですが、演奏が始まると静まり真剣に聴きあうという最高な夜なのです。
ヴィタルさんが「こういったこともすべてファド、ここは全てがある」と言ってくれたのがとても印象的でした。
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この夜は人が集まるのが遅かったのでファドが始まるまでファドについて話したり、ギタラーダ(インストルメンタル)や古典をいろいろ弾いたりしながら始まるまで待っていました。
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このウォームアップも「ファドが始まった」と言えます。こういう時間が宝物なのです。
外国人の我々がファドについて知ろうとし、歌い、弾こうとしていることをヴィタルさんたちも喜んで受け止めてくれて、「昨今、ギタリストのことを知らない歌手もいる、ちゃんとしたものを弾けない、知らないのは問題だ。」というような事を言っていたのも忘れられませんでした。
今はCDやインターネットで簡単に聴くことができますが、マイナス面もあります。
例えばですが、若い女の子たちの歌を聴くと「マリーザ」だなとわかることも多く、現場やカーザ・デ・ファドで培われていくものが失われている部分も少なからずあります。もちろん参考にすることは悪くありませんが、すべてがコピーされた表現ではがっかりしていまうのです。これは師匠アントニオ・パレイラも言っていました。
そのためにも古典から基礎を学び、新しい曲にも生かす必要があります。そういうことを教えてくれる師匠やヴィタルさん、いろんなお店で出会うギタリストたちに感謝が尽きません。
私はギタリストではありませんが、一緒に弾いて聴いて糧にして、歌に生かして行きたい思いです。
そんなこんなでお店を出たら朝の6時頃、空がしらみ始めたリスボアの朝でした。
Obrigada, até logo!
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昨夜の「O Faia」に引き続き本日もCasa de Fadosめぐり。
今日は名店「Sr.Vinho」こちらはファディスタのMaria da Féがオーナー、お料理にもファディスタの歌にも彼女のこだわりが感じられるお店でした。
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街の中心からは離れた場所にあります。この紳士のロゴが目印、お料理のお皿にもこのロゴが入っています。
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お席は演奏の場所の目の前、アレンテージョ地方の伝統のお皿や古い楽器が飾られてとてもいい雰囲気です。
こちらで師匠アントニオ・パレイラの長男であるパウロ・パレイラが弾いているのですが、今日は男性ファディスタのカマネーの伴奏でポルトへ行っているとのこと。彼の素晴らしいポルトガルギターを聴きたかったのですが、実力あるギタリストは6月は多忙で飛び回っているので仕方ありません。
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ほぼ真っ暗でごめんなさい、「フラッシュ撮影禁止」なのです。
このお店はそういった配慮が素晴らしく、着席した際に「フラッシュ撮影禁止、動画撮影禁止」が伝えられます。
また、お客に対してもきちんと「静かにさせる」ことを徹底します。ファドが始まる際に明かりを暗くして、普通ならすぐ演奏者が出てくるのですが、このお店は明かりを落としてスタッフが「シー」と音を出し静寂を作ります。そうなってから演奏者が入ってくるのです。
歌手がオーナーだけあって納得でした。
歌手はなんと5人、女性が4人と男性1人でしたが、レベルは高く、カスティーソとマルシャの曲をメインに展開されていました。
歌手の歌う奥でオーナーのマリア・ダ・フェが厳しくチェックをし、あとでダメだしがあるので、歌手たち、特に最初の方に出てくる若い女性歌手たちは真剣に取り組んでいるのが手に取るようにわかります。一曲一曲全力で歌っているので、一人一人の個性が余計に見えてきて、私は彼女たちにとても好感をもちました。
私は歌手の視点でどうしても見てしまうので、偏ったレポートになっているかもしれませんがご容赦を。
マリア・ダ・フェの考えるファドが継承されているので、ジェスチャーや選曲に共通するメソッドが見受けられました。恐らく「こんな曲をいれなさい」という指示があるのでしょう。さらに女性歌手は衣装面や声の点でもクリアしなければならないオーナーからの課題が多くあるようで、そのひたむきな姿が美しかったです。
もちろん声量、言葉の運びも上手な方が多く、順番にうまい歌手が出てくるのも一流店ならではでした。
昨夜の「O Faia」も家族運営の店ですが、ヴィオリスタの家系が運営しているのでお店の個性が異なります、この違いも聴き比べるには興味深い点です。
最終的にオーナーのマリアは歌わなかったのですが、トリを務めた40代の女性の方が素晴らしかったです。
5曲すべてファド・カスティーソで、各曲詩の行数の異なるものを選んでいました。つまり、4行詩のあとに4行詩というように同じ構成の詩を続けて歌わないことが粋なのです、この約束を知っている歌手は少ないと同行したポルトガルギター奏者の月本さんが教えてくれました。
伝統と格式を守る…と言ってもファドの歴史は200年ほど、今の形のようになってきたのは100年前後のことなので、いろいろなあり方があります。それぞれの店が「こんなファドを」と守っているものがあり、それを発見するのも楽しいところです。
さて、この一流店のあとは、真夜中の、いや明け方のファドの店へはしごとなりました。
まったく違う世界が待っていて、度肝を抜かれるのですが、続きはまた。
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