出会いの空飛ぶ九州の旅④天草編第3章
- 2015.06.26
「ヴァン・ロゼ」での初公演のよい疲れの中、長崎へ出発。
フェリーに乗る前に、昨日お誘いをいただいたとある場所へ。
ポルトガルのお菓子パォン・デ・ロー、そして独創南蛮菓子の数々・・・!!
まさか天草でこんな素敵なお菓子に出会えるなんて!!!
ツアー3日目、感激の涙流れる日の幕開けでした。
訪れたのは、天草は佐伊津にある天草・南蛮菓子の店「えすぽると(S.PORT)」。
店名は、佐伊津の町の頭文字Sと、スイーツのS、そして港を意味するPortからきているそうです。
ライブにお越しくださった明瀬代表に出迎えられて中に入ると、
ガロ!
ポルトガル国旗にポートワイン、こんなに「ポルトガル」に溢れる場所があるとは、一同びっくり。
地元でも人気のお菓子店、次から次へとお客様がお越しになります。
天草の素材を生かし、南蛮文化や天草四郎の物語を大切にした熱い想いのお菓子がそろいます。
「四郎の初恋シリーズ」が人気。なぜ初恋かというと、、、、
(以下お店のパンフレットより)
天草四郎は、おもいを寄せる恋人 路香に大切にしていた手毬を託し、そして旅立ちました。
路香は四郎を偲びながら、一針一針覆いを込めて手毬を作り続けました・・・・
そんな物語があったのです。
そして明瀬さんから教えていただいたのは天草の「イチジク」の物語。
この初恋シリーズやお店のお菓子にはイチジクがたくさん使われています。
イチジクは1591年、天正遣欧少年使節団を引率したメスキータ神父が、
ポルトガルより1本の苗木を天草に持ち帰ったことが始まりと言われ、
天草では今でも ” 南蛮柿 ” (なんばんがき) と呼ばれて親しまれているそうです。
確かに、ポルトガルではイチジクの固いジャムをスライスして、チーズと食べますし、
マデイラ島でもイチジクがよくとれるそうです。(マデイラ島の緯度は長崎とほぼ同じ)
なんと、中国を経て日本にイチジクが入るより前に、すでに天草にイチジクがやってきていたのです。
植物学に詳しかったメスキータ神父は、天草にきっと合うと考えていたのでしょうね。
南蛮柿を使ってのお菓子作りを始めたころは「バカだね~~」と言われたこともあったそうです。
でも、今では、夏から秋にかけて天草で「南蛮柿(イチジク)フェア」が行われるほどに!
天草の地、キリシタンの歴史、南蛮文化を大切にして、お菓子を作る明瀬さんの情熱に感激しました。
その明瀬さんに
「津森さんのファドで、自分のやってきたことへの思いや、
人の思いの素晴らしさを改めて感じることができて、本当に良かったですよ。」
とお言葉をいただきました。
自身の過去や、これからの思いをつなげることに音楽が役立てるなら、こんな嬉しいことはありません。
名残惜しいなか、迫るフェリーの時間にあわてて鬼池港へ。これからいよいよ長崎に渡ります。
「えすぽると」のお菓子を長崎の会場「出島」で出すことになり、お店のパンフレットもいただいて・・・
と思ったら、パンフレットを受け取るのを忘れていた一行。
と、そこに!!!!!振り返ると船内に白衣の明瀬さん、パンフレットを持って追いかけてきてくださいました!!
「なんで、いるのーーー!」「なんていい人なんだ!!!!」
上川さんも、水谷さんも、長崎の主催者ご夫妻もまたまたびっくり、私は涙が止まらない。
出航後に港を振り返ると、明瀬さん、微笑んで見送ってくださっていました。
今生の別れか、、、という程、我々大声で別れを惜しみ、手を振りました。
船が見えなくなるまで、明瀬さんは手を振ってくれていました。
絶対もどってくるぞ天草!!!!
と5人で誓って、いよいよ長崎上陸です。
ありがとうございました!
「えすぽると」のお菓子はお取り寄せもできます、HPもご覧くださいね。
旅の最終地、長崎編へ続く
Até logo!