出会いの空飛ぶ九州の旅⑤長崎編
- 2015.06.28
涙涙で天草の鬼池港を出港後、雲仙を通って、長崎市内へ。
たくさんの出会いの旅の最終地は、長崎・出島内の「旧長崎内外クラブ」。
こちらにもたくさんのお客様にご来場いただきました、ありがとうございました。
人吉や天草での出会いもお話しながら、歌を進めました。
マデイラワインと共に、天草の南蛮菓子や、人吉から持ち帰った球磨焼酎も登場。
主催のナガサキポルトガルシルシル塾の塾長ご夫妻と今回ずっと旅をしてきました。
お二人は長崎の歴史や文化にも造詣が深く、九州の南蛮文化を探ることにも非常に積極的です。
それ故、私たちも多くのことを教わりながら、各地を訪ね、点と点が線になっていきました。
その塾長プロデュースで、旅の収穫を、ここ出島に集めるようなライブに。
MCでも思わず熱くなってしまいました。
かつて、ポルトガル人たちが出入りした場所、出島。
その後、鎖国によりポルトガル人の気配はなくなりましたが、隠れキリシタンが天草に南蛮文化を残し、
船乗りのカルタ遊びは人吉で根付いていきました。
そんな地を素敵な時間をいただきながら、歌うツバメは飛びました。
眼下には大航海時代の南蛮船がワイン樽を積んで、九州の海を進んでいるのが見えてきました。
長崎の会場でご協力いただいた店長が天草出身でした。
片付けもすべて終了してお別れする際に、目を潤ませて話をしてくれました。
「天草で生まれたけど、こんな田舎で、なんにも無くて、
全然天草を好きじゃなかった。けど、今日のライブで、天草の魅力を皆さんが
話して伝えてくれて、こんなに素晴らしい場所で私は生まれたんだと初めて思えた。
天草がやっと好きになれました。ありがとう。」
そう涙を見せながらおっしゃってくださいました。
これには言葉が出ず、ただ「ありがとうございます」と一緒に泣くだけでした。
「歌なんて何の効果もない、歌はただ歌だ」と言われればそれまです。
でも、歌だから、様々なことを「繋ぐ」と私は確信してライブをやっています。
人間の普遍的な想いを歌うファドだからこそ、国が違っても言語が違っても、
いろんな思いを繋ぐことができるのだと、私は考えています。
アナログな旅、いいものです。
これからも各地を渡り、出会った素晴らしい文化や、そこにまつわる思いもファドに乗せて伝えていきます。
足を運んでくださった皆様、ご尽力くださった関係者の皆様、本当にありがとうございました。
Obrigada, até logo!!