ポルトガルの海へ
- 2013.02.18
天候にも恵まれた「好きっちゃポルトガル」ファドツアー、最終日は長崎『出島』の旧長崎内外クラブでした。
こちらはかつて地元有力者たちが長崎に住む外国人たちと交流した社交場、文化・経済発展のための重要な交流の場でした。
建物はイギリス建築なのですが、グリーンの壁、長いカーテン、ポルトガルにもこんな内装のお宅やサロンがあります、ファドにぴったり。
ツアーの最終地がポルトガルの海へと続く「出島」、控室までもが出島内。
昨年おとずれたマカオで見たポルトガル人と日本人のつながり、そしてこの長崎で見たキリシタンの歴史、胸が熱くなりながら開演を迎えました。
たくさんのお客様がお越しくださいました。
こちらではポルトガルワインを味わっていただきながら、異国情緒溢れる長崎ならではのファドの夜でした。
窓の外にはランタンフェスティバルの明かり、時々聞こえる路面電車の音、リスボンのような長崎ならではの時間です。
ポルトガル人が出島に滞在したのはわずか2年ほど、その後はオランダ人が入り、「ポルトガル」という印象は今の出島にはあまりありません。
しかし、ポルトガル語での呼び名がそのままのこった部屋があったり、オランダ色が強くなってもポルトガルの痕跡をこっそり感じられて、我々「ポルトガル愛好家」には宝探しのようでした。
福岡ライブでポルトガル料理を作ってくれてた小林若菜さん、長崎で活動する「ナガサキポルトガルシルシル塾」の皆さま、そして前日に演奏させていただいた「松翁軒」の社長もかけつけてくださいました。
もちろんこちらでもファドの大合唱となり、出島にファドの魂が宿りました。
ファド歌手が歌うこと、ポルトガルギター奏者、ギター奏者がいることはもちろんなのですが、その場にいる皆が、気持ちを共有することが最も大切なファドの姿だと私は考えています。
FADOが人をつなぐのです。私はこの旅で福岡・長崎の皆さんとファドによってつながれました。そのことが何より愛しく、自然と涙が溢れていました。
本当にあたたかく迎えていただき、幸せな旅となりました。心から感謝いたします、ありがとうございました。
シルシル塾の山口塾長が描いてくれたパンフレットのイラスト、こんな嬉しいプレゼントはありません。
また来年訪れる予定です、九州の皆さま、またお会いできる日を楽しみにしています。
Até sempre.Obrigada!!