ライブツアー「道」制作日誌⑨ツアー開催場所によせて
- 2017.05.21
今回のツアー「道 Caminho」は、いつもライブをさせてもらっている場所がほとんどです。
(ツアー初日は大阪・阿波座ポルトガル料理「アンドリーニャ」
オーナーシェフ生江さんの、お客様の幸せを願う愛情たっぷりのポルトガル料理のお店。)
これまでファドの文化を日本で一緒に育てて下さった場所にセルジオさんを連れて行きたい、
そう思って決めていきました。
(ツアー2日目は大阪・中崎町「ティナレンテ」私の大阪のホームグラウンドの一つ
オーナ夫妻のあたたかい歓迎がいつも良きファドの場につながるお店です)
2015年にポルトガル人ギタリスト、ジュリオ・レゼンデとジョイントコンサート、
2016年には師アントーニオ・パレイラとファド歌手デボラ・ロドリゲスとのコンサート&マスタークラスを開催することが叶いました。
ですが、いずれも東京で1日のみの開催でした。
(ツアー3日目は大阪・池田「テアトロ・ルセロ」
お世話になっているフラメンコスタジオ・ミゲロンが運営、芸への熱い想いに溢れる場所)
いつも聴いて下さっている大阪や愛知の皆様にも、
本場の演奏者と間近で心を交わし合うファドを届けたいと願って、
ツアーの場所を組んでいきました。
(ツアー4日目は愛知・日進「森の響」絵や音楽、コーヒー、ケーキ、
創り出すことの本質を大切にするオーナーのお店、7年間お世話になっています。)
セルジオさんの誠実で、あたたかいお人柄と華麗な演奏を「会って」楽しんでもらいたい、
これがFADOの魅力の一つでもあるからです。
その日の、その場に集まった人の、その時の気持ちが作り出すFADO、
2度と同じFADOはありません。
その日の皆さんの気持ちを受け止め、私たちの気持ちを乗せて音で、声でお返しします。
人は自身の悲しみや、過ちへの後悔を抱きしめ許しながら、学びながら前へ進みます。
時に、立ち返り、よりどころとなる場所が必要なのです。
それがFADOだと思うのです。
私自身、過去の失敗の記憶にある時突然襲われて己を否定してしまうことが多々あります。
FADOは、自身を抱きしめ許し、前へ進む機会にかえてくれます。
きっと素晴らしい交流になると、私が一番楽しみにしています。
(ツアー最終日は東京のホームグラウンド、四ツ谷「マヌエル・カーザ・デ・ファド」
ここでポルトガル人演奏のファドを初めて聴いたのが13年前のこと、
いつかここでポルトガル人演奏家と歌いたいと夢見ていました。
いよいよ叶います。)
唯一初の場所となるのが東京・武蔵小山「スクエア荏原 ひらつかホール」です。
ホールコンサートをやるのは実はポルトガル以外では初めてです。
照明・音響も加えて人生の、夢への、日々の「道 Caminho」を皆さんと歩きます。
暗い道は私が歌って照らします、ご一緒しましょう。
Até logo!