陰影礼賛 これぞファド
- 2023.09.28
おかげさまで、9月23日の東京・町田「浮輪寮」ライブは、
お客様と一期一会のファドを作り上げることが叶う、
ファドの醍醐味に溢れたものとなりました。
ご来場の皆様、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。
長くご一緒しているポルトガルギター渡辺隆哉さん&初共演となるギターオオタマルさんと、
初心にかえってポルトガル語のリズムとグルーヴを作り上げていきました。
今回7弦ギターを弾いて下さったオオタさんはブラジル音楽を得意とする演奏家で、
同じポルトガル語の曲も歌い、ファドも歌われます。
ということでオオタさんも歌声を披露、男女のファディスタでお送りしました。
そして、この緑豊かな里山を見ながらの演奏は私にとっても贅沢そのもの。
ある曲の最中、詩の行間に合わせるかのように葉が風にハラリと待ってきたときには
涙が出そうになりました。
演奏が始まる14時半から終わる16時半までに陽が動き、
この古民家でだんだんと闇を感じていくのですが、
これもまたよし、詩の中にある憂いやサウダーデが浮かび上がります。
古い日本家屋をリノベーションした「浮輪寮」は
オーナー建築士の丸谷博男さんの画期的な空調システムで、
建具に隙間があっても隙間風が入らないすごさ!
すぐ近くに生えていた名もなき草花をささっと活けた床の間は極上の美術。
ファドを歌い20年ちかく経ちますが、
お店や会場にこだわりのあるオーナー様とたくさん出会ってきました。
そういう場所はやっぱりいいのです、お客様とよいファドを作り出せます。
食事、生き方、人とのかかわり方、素敵な姿をたくさん見せていただき、
私自身の人生にも素晴らしい影響をたくさん与えてくださいました。
またひとつ、心ひかれる場所にめぐりあうことができて幸せです。
浮輪寮1周年、おめでとうございました!
Até logo!