2016年10月ポルトガル滞在記⑫「私を照らす人」
- 2016.11.14
今回の滞在の大きな目的、それは師匠アントーニオ・パレイラとじっくり過ごすこと。
昼間はファド博物館でレッスン、師匠が弾く夜は一緒に演奏、そんな日々を過ごさせてもらいました。
滞在中の最後の共演は、レストランCharrua do Lavrador。
働き者のオーナー夫妻とスタッフの人気レストランで、師の故郷アレンテージョ地方の内装です。
「思い出に残るファドの夜にしよう」そう言ってお気に入りのお店に連れてきてくれたパレイラ。
人生に大切な時間がまた増えました。
師匠とは今回たくさんたくさん話が出来ました。
出会えてどれだけ幸せか、私の家族や愛犬幹太のこと、日本の共演者たちも大事に思っていること。
これからのこと。
師匠がお別れにくれた聖アントーニオの像、リスボンの守護聖人。
私をいつも照らしてくれる師匠が日本でも守ってくれます。
小さなポルトガルギターの置物を買って隣に置いています。
(出発前日に一緒にお昼ごはん)
お別れ前の帰りの車の中で寂しさがお互いにこみあげてきてしまいました。
「サウダーデが湧き上がってきた。さみしいね、日本にすぐ行けたらどれだけいいか。」
そして
「こうあるべきでもあるんだよね。これが私たちのファドだから」
2人そろって自然とこう口に出てきました。
「離れているけど、いつも一緒。」
私の想いを歌い続けること、これが一番の恩返しです。
本当に本当にありがとう、またすぐに!
Até logo!