ファド教室を始めてから、
生徒さんたちがそれぞれリスボンを訪ねて
実際に現地カーザでギタリストと歌ったりすることが
ここ10年の間に少しずつ増えてきました。
東京教室を始めたこの4年は多かった印象。
私の親しい現地のミュージシャンやおすすめのカーザを紹介したり、
生徒さんが訪ねてゆくことを事前にリスボンへ伝えたり、
カーザでのルールや歴史などを生徒さんにレクチャーしたり、
これはとても楽しい作業。
私も共にファドの旅に出ているような気持ちです。
ある生徒さんをリスボンのファディスタやギタリストに紹介した最近も、
現地からメッセージがたくさん届きました。
「(生徒さんは)とても素晴らしい歌と心だったよ。」
「クミコ、あなたが素晴らしい先生なんだね」
とても嬉しい励みになる言葉でした。
教室やギタリストとの発表会で、
日本でやれるかぎりファドを楽しめる環境をつくっていますが、
やはり現地で体感してもらうのが一番。
『現地リスボンでいずれ歌う機会があるかも』
どなたに対してもこれを想定して、
ギタリストとの間合いのやりとりもレッスンしています。
それが実を結んだ報告の喜びは、
本当に言葉になりません。
でも、私よりも、自分で足を運び、
体と心でファドの世界に飛び込み、
体当たりでその空気を吸い込んできた生徒さんが
一番幸せに満たされていることでしょう。
歌で人と繋がる幸せ、喜び。
人生が豊かになる、
あなたは素晴らしいと歌があったから言える、
ファドの素晴らしさです。
もっともっと生み出していきたい、この喜びを。
そう思わせてくれた生徒さんたち、
現地のファディスタ(「ファドと生きる者」の意)たちに、
心からの感謝を。
Até logo!
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産休前のレッスン等のスケジュールが固まりつつある中、
秋以降の復帰演奏のお話も少しずつ進んでいます。
戻れる場所があることは、本当に幸せなこと。
皆さんありがとうございます。
赤ちゃんとの生活とうまく両立できるだろうか・・・、
一時的に預けられるところはあるだろうかと情報収集をしながら
不安にかられておりますが、
これまで出会ったママ先輩方の言葉は「どうにかなるよ」。
うん、そうだ。
「どうにかなる」。
自分が望んだ道を、これまでだって
「こうするぞ!」と楽しんでやってきたんだ。
「どうにかする」だ。
待望の赤ちゃんとの歌う暮らし。
憧れ続けた暮らし。
思いっきり楽しもう。
汗だくになりながら、皆さんの助けを借りながら、
時には大失敗しながら泣いて笑って歩こう。
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今日はポルトガルの父の日
我が師、心の父、アントーニオ・パレイラへ
幸せでありますように。
どんなに離れていても、歌うときはいつもあなたと一緒です。
Feliz Dia do Pai!
Para meu professor e pai do coração António Parreira
Desejo que estejas feliz.Sempre canto fado contigo no coração apesar de estarmos separados.
Até logo!
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今日は「ありのままファドを歌う」@よみうりカルチャー荻窪校でした。
飾らない自分で歌うファドは、とても愛しい。
開講から1年3ヶ月かけて、ポルトガル語の美しさを引き出しながら、
講座名のありのままの自分で歌うことを皆さんが成し遂げて下さいました。
曲はこれにふさわしい名曲「Tudo isto é fado (これすべてファド)」。
願いを込めて荻窪校のスタッフさんたちと考えたタイトルが、
ひとつの夢が実現したと今日は実感しました。
生徒さんたちに心からの拍手を!
産休前、私が担当する講座はあと1回です。
楽しみましょうね~、
私も皆さんの伴奏を出来る幸せを噛みしめます。
Até logo!
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今月のレッスンは新曲月間!
私の産休前、月末までにもう1曲、
と、皆さん連日取り組んで下さっています。
今日から古典ファドFado das Horasに取り組むベテラン生徒さん。
さりげなく歌いながらも、
言葉運びが素晴らしいファド歌手カマネーを参考にしながら、格闘しました。
神は細部に宿る!お疲れ様でした。
お腹の ベイビーはギターの音が好きなようで、
レッスン中にドコドコ踊ります。
お腹が大きくなって、ギターの裏側にぴったり接触するのですが、
ここで8ヵ月間聴いて育っているので、慣れたようです。
お腹のパーカッション奏者と引き続きレッスン頑張ります。
産休前のレッスンは、
東京教室と、よみうりカルチャー荻窪校は3月末まで、
大阪教室は4月15日から4月末まで行います。
Até logo!
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先日の関西演奏出張を終えて、
いよいよ出産へ向けて気持ちと頭も切り替わり始めました。
昨日は初めて地域の母親学級に参加しました。
1月くらいまではお腹の中で無事に育ってくれるのか、
流産してしまわないかの心配もぬぐいきれず、
出産準備になかなか頭がまわりませんでした。
最近ようやく新たな家族との準備に、心をときめかせて動いています。
胎動が愛しくて仕方ない。
レッスンでギターを弾いていると、ものすごく動きます。
お腹に宿った時から毎日のようにこの子はギターを聴いているので、
すっかり好きになったようです。
生まれるのが楽しみな反面、
この一心同体の幸せが終わるのも寂しいな・・・
なんて思ってしまうこともあります。
もちろん生まれたら、もっと嬉しくて可愛いのはわかっているんですけど。
また、今は活動を制限しているので、
私だけ立ち止まってしまっているのでは・・・
という劣等感というか、危機感に襲われることもありました。
昨日も夢に出てきてしまったり・・・。
でも、私が母として、一人の女性として何を歌えるのか、
真剣に取り組めるとても大きなチャンスだと気が付いて、
今、心の中を色々と整理して復帰後の計画を考えています。
いろんなことに揺れ動いて、不安もいっぱいですが、
この日々を愛しんで、今を感じて歌う。
そうありたい。
私の大きな転換期がやってきているようです。
皆さん、ありがとうございます。
Até logo!
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3月1日(金)は大阪の人気ポルトガル料理店
「カーザ・ダ・アンドリーニャ」さんでの定期ライブでした。
ギター:水谷和大 ポルトガルギター:ヤノフトシ
産休前、私がメインで歌わせていただくのはこの関西2daysが最後。
とてもいい時間になりました。
皆様、ありがとうございました。
たくさんお腹に話しかけて貰えて、力をいただきました。
今回なんと、スペシャルゲスト ベーシストに生江オーナーシェフを迎えて、
お客様も大合唱のアンコールは大盛り上がり。
やっぱりベースが入るといいなぁ。
お料理に演奏に、シェフ大活躍!
練習もめっちゃしてくれていました。
演奏の様子はこちら↓お店のインスタグラムからご覧いただけますよ。
今後、生江シェフの演奏登場は増える予定です(#^.^#)
https://www.instagram.com/p/BufsSZZBW0H/?hl=nb&fbclid=IwAR0NePlXdZmrWNqyOXUrVh1ZueQoOh2F4v5fivAQLmMwq-xzeeX8HInloV4
8か月を迎えた丸いお腹で歌えました。
リスボン修業時代にお腹の大きなファド歌手に出会って、
私のファドへのイメージは少しずつ変わっていきました。
そこには愛を歌うマリアさまが居たんです。
いつか、そんな日を私も迎えられたらと憧れてきました。
やって来てくれた赤ちゃん、本当にありがとう。
Até logo
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今日のレッスンは、偉大なるファディスタAlfredo Marceneiro作曲の
ファドカスティーソFado Pajemと、ファドのギター伴奏レッスン。
皆様意欲的に探求中、お疲れ様でした
「神は細部に宿る」、
Marceneiroの歌い口を研究すればするほど、うならされます。
東京ファド教室は3月末までで、産休に入らせていただきます。
産後は体調と、未知の育児の状況と相談しながら再開予定です。
ホームページやこちらで情報を発信していきますので、
よろしくお願いします。
Até logo!
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大好きな素晴らしいファド歌手José Manuel Barretoさんが昨日旅立たれた。
私が一番好きな男性ファド歌手。
修業させてもらっていたお店「パテオ」でいつも聴かせてもらい、
ステージングや声のアプローチ、聞き方、
そしてファドとの生き方を魅せてくれた方。
ギタリストへの敬意も素晴らしかった。
歌の間奏になると、彼はすっとセンターから外れたり、一段降りたりして
観客の視線がギタリストへ向くようにするのです。
さりげなく、でも寄り添いながら。
歌声同様それがとても美しくて・・・。
あの姿、振る舞いをずっと側で見ていられたのは本当に財産です。
様々なことを押し付けることはなく、私をその場に加えてくださった。
2005年には彼の地元でのコンサートに出演させてくださったこともあった。
私がする質問にはいつも真摯に答えてくれた。
挨拶のキスは頰同士ではなく必ずほっぺに口でしてくれた。
タバコと赤ワイン、そしてサッカーチームのベンフィカをこよなく愛し、
ファドを愛した人。
皆に慕われた人。
まろやかな歌声に皆が聞き惚れた。
私もそうでした。
ありがとうバレットさん。
Descanse em paz.Obrigada Sr. Barreto.
Gosto muito da sua voz, aprendi tantas coisas com o seu fado.
Até sempre.
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夢の景色が広がりました。
2月9日(土)東京ファド教室の第5回発表会、
発表会と言っていますが、これは生徒さんのコンサート。
個性豊かなファディスタたちが集結、
東京のファドの聖地、マヌエル四ツ谷さんで初開催が叶いました。
素晴らしいギタリストチームが全23曲を支えてくれました。
左から渡辺隆哉(2nd Pg : ゲスト)、上川保(1st Pg)、水谷和大(G)
生徒さんの応援に駆け付けたお客様と、
この会を聴きたいと集まって下さった方々もお越しくださり満席御礼。
良きギタリストとファディスタ、そして聴き手、
ファドに欠かせない3つの柱が揃いました。
ポルトガル伝統のアズレージョタイルの前で、
誰の真似でもない「自分らしい」ファドが続きました。
皆さんいいお顔で歌われます。
私の教室発表会はリハーサルなしでギタリストと合わす本場ファド・ヴァディオ式。
それでもしっかり音と気持ちのやりとりができます、練習の賜物です。
私も参加、2人でハモリました。
声の出し方も、人それぞれ、個性が光ります。
声楽をやっていた人、話すように歌いたい人、
それぞれの持っているものや希望をそのまま生かすのが私の方針です。
無理はさせません、あるものを生かし、
それを生徒さんが自身が伸ばしていきます。
ギター伴奏も数人やってくださいました。
香川県でファドを演奏するお2人も駆けつけてくださいました。
歌が光ると、ポルトガルギターも応えます、
このアドリブのやりとりがとてもいい!
マヌエルさん特製の美味しいお料理とあたたかいおもてなしでリラックス。
主宰の私がその場にいなくても、
皆さんどんどん交流してインターバル中も大盛り上がり、
これもとても嬉しかった。
4名の初参加者が居ましたが、レッスン以上の表現力で皆さん拍手喝采。
あなたの声が、心が、弦の音が愛しいと受け取りあえる世界。
ファドでつながる笑顔、幸せ。
リスボンで私が経験したファドの場を実現したい、
ずっと夢見ていた光景が広がりました。
1人の生徒さんが後日「ファドの祭典が開催された」と言ってくださいました。
そう!その通り、
私が考えていた以上の「ファドの祭典」になりました。
最後はお祭りの曲「Cheira a Lisboa」、お店の皆様も呼んで全員で。
お疲れ様でした、皆さん私の誇りです、素敵でした!
終了後にサプライズでお花をいただいてしまいました、
泣くのを必死にこらえて〆の挨拶をしましたよ~。
個人レッスン教室なのですが、
皆で連絡を取り合って相談してくれていたんだそうで、涙。
皆さん、心ある歌をありがとうございました。
今後、ファドを楽しめる機会を、
プラットフォームをもっと増やしていきます。
ファドを奏でたい皆さんのご参加をお待ちしております!
Parabéns!Que orgulho!!
Até logo!
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