これから
- 2013.09.05
先日演奏していた会場のオーナーさんにこんなことを言っていただけた。
「久美子さんの歌にはFADOを日本できちんと伝えて残していく使命があるように感じる。だからここで歌ってもらいたい。」と。
特に気負っていた自覚はなかったし、そういったことを話していた気もなかったのだけれど、そうやって言葉にしていただけたことが心底嬉しかった。
確かに歌う時、必ず私の後ろにはリスボンへの道、師匠のギターラ、ポルトガルの青い空があると感じる。
私に愛を下さったポルトガルの皆さんにうなずいていただけるFADOを歌いたいと常に思う。
普段のライブで、ステージには私とギタリストさんしか立っていないけれど、大好きなポルトガルのファド歌手たちとギタリストたちの音がいつも一緒にいる感覚があります。
秋の10周年ツアーも師匠の愛情、リスボアの歌手たちの愛情が一緒に着いて行ってくれる気がするし、彼らのファドの愛に恥じない歌を歌いたい。
日本の伝統芸能と同じくファドにも「型」があり、基礎があります。
そしてその中でアドリブがあり、その人の個性や感情が垣間見える。ここに近づきたくって何度もポルトガルへ渡るのです。
私はやはりポルトガルと日本の架け橋でありたい。
大好きなあのポルトガルとファドと、優しい人たちにつながる『切符』を日本で渡して行きたい。
10周年を迎えるにあたって、去年から様々なディスカッションを行って、心を見直して、ポルトガルへ行って、たくさんの答えを見つけることができました。
10周年ツアーのチラシ(裏面)に初お披露目となっている私のオフィスフロールの新しいロゴは「幸せを運ぶツバメ」、そしてそのツバメが『切符』をくわえています。
この切符は皆さんに渡す切符です、ポルトガルへ、私の大好きなファドへお連れする切符です。
これからのライブで、10周年ライブツアーで皆さんにお渡ししていきます。
どうぞ受け取ってください。
Obrigada, até logo!