ポルトガルの感情
- 2015.07.01
ポルトガルの偉大なる詩人フェルナンド・ペソーアの大作「海の詩歌(オード)」の来日舞台公演に行ってきました。
ペソーアは異名という別の詩的人格を持つことでも有名。
独立した異名の1人アルヴァロ・カンポスの作品を、ポルトガルの国民的俳優ディオゴ・インファンテ氏が熱演。
904行から成る膨大な詩を1人で語る舞台、詩を日常から愛するポルトガルならではのものでした。
海に、船に、船乗りに思い馳せ、苦しみ、愛し、相反することに貪欲に「感覚する」アルヴァロの詩。
聞けば聞くほど、それはポルトガルというひとつの生命体にも感じられました。
ファドにもポルトガルならではの感覚があり、それは時に悲しく、時に底抜けの喜びに満ちているのですが、
この舞台でもその感覚に出会い、非常に視界が開けた時間となりました。
主演のディオゴさんに、終演後お会いすることができ、私の感じたことをお伝えすることができました。
(写真掲載も快くOKをくださいました。)
笑顔で耳を傾けて、私たち日本人観客と交流をしてくださった名優、素晴らしい舞台をありがとうございました。
また日本公演にあたり、このペソーアの詩を改めて翻訳し、字幕作成を一から行った渡辺一史さんと木下眞穗さんに大きな拍手を送ります。
Parabéns grande ator Diogo Infante, obrigada.
Até logo!