9月に「Fado no Japão」で来日したデボラ・ロドリゲスと再会。
(こちらは9月9日のコンサート楽屋)
駅でデボラが思いっきり抱きしめて迎えてくれて嬉しかった。
日本のデボラファンの皆様、彼女はとても元気でしたよ。
「また日本に行きたい、皆さんに会いたい。本当にいい滞在だった」と改めて想いを話してくれました。
こうやって交流ができることは宝物です、カフェやランチでたくさん話しました。
実はデボラにお願いしていたことがありました。
ファドのショールを職人さんに頼んでもらったのです。
こちらのファド歌手のショールはフリンジがとても長く、なんとも美しいのです。
これはお店には出回っていません、私はそれを知らなかったのでずっと探していました。
職人さんにオーダーメイドで頼むもので、デボラが頼んでくれました。
ファド歌手にとってとても大切なもの。
手作業で作られ、同じものはない私のための一枚を受け取ることができました。
お願いした職人さんは高齢で、最近は作っていなかったのですが、今回特別に作ってくれました。
「これが彼の最後の一枚になるよ」とデボラが渡してくれました。
頼んでくれたデボラの気持ち、引き受けてひとつひとつ手作業で仕上げてくれた職人さんの魂もまとって帰ります。
身長に合わせてフリンジを切る作業は「任せて」とデボラがやってくれました。
ファド歌手の友情に心からの感謝を!
ちなみに私の顔のメイクはプロのエステシャンでもあるデボラが「プレゼント」とまつ毛エクステと共にやってくれました。
この夜歌う予定だと話すと気合たっぷりに仕上げてくれました、電車に乗るのがちょっと恥ずかしかったけど(笑)。
生まれて初めてのまつエク in ポルトガル
ありがとデボラ。帰国前にまた会う約束をして・・・
Até logo!
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顔つきも、体つきも、言葉も違う
なのに 心は通じる
違いだらけの中で見えた同じ気持ち
寂しい、会いたい、嬉しい、恥ずかしい、悔しい、悲しい、愛しい・・・
これこそFADO
Bairro Alto地区 ” Mascote da Atalaia ” にて
繊細な歌声が素晴らしいマルコ・オリヴェイラ&ポルトガルギタリスト リカルド・ロシャ
リカルドさんのするどく男気ある音が響きます。2009年以来、覚えていてくれました。
会いたい人に会ってきました、実力あるお2人です。
マルコは2008年にリスボンの空軍迎賓館で行った私のコンサートで、伴奏を務めてくれたこともあります。
(2008年12月 ポルトガルギターは師匠の次男リカルド・パレイラ)
(3人とも若いですね~~笑)
マルコは当時からギタリストとしても歌手としても注目されていました、
今やリスボンの名ホールCCBでソロコンサートも果たし、海外でも多く公演を行う一流演奏者です。
Marco Oliveira プロフィール(ポルトガル語&英語)
作詞作曲もてがけ、有名歌手にも提供しています。
マルコの変わらないおだやかな人柄、繊細な歌声に酔いしれました。
こちらは店頭に今日のアーティストが書かれます。
最近はホスト歌手1人とギタリストたちでファドを開催するお店も多くなりました。
お店によっては歌いたい人がいれば飛び込みもあり。
この日も私ともう1人歌っていました。
他店の出演者が挨拶に来たりもして、
そんなやりとりがとてもカッコよく見えるファドの夜です。
Até logo!
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リスボンでの時間、演奏することももちろんだけど、
様々な思いを心に、体に刻むことが私にとっては本当に大切。
外国人の私が歌うことを心から歓迎し応援してくれるポルトガル人がたくさん居る。
日本の皆さんも一人ひとり思い浮かべ抱きしめる。
縁結びの聖アントーニオの教会で一人過ごす、涙があふれて止まらなくなった。
師匠と同じ名のリスボンの守護聖人の前でただただ感謝した。
時々受ける中傷を恐れる自分が情けなく、泣いた。
非難する人よりも、私に愛をくれる人がこんなにたくさんいるのに、何を恐れていたのかと。
滞在1週間が経ったころ、いろんな想いを洗い出せたことが私にはとても良かった。
あと1週間、この石畳と、風と空と、
大切なポルトガルの友人たちの声と優しさを私に刻んで帰ろうと誓って。
愛すること、悲しむこと、悩むこと、喜ぶこと、すべて私のファド。
Até logo!
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10月7日はピアニスト ジュリオ・レゼンデとのコンサートでした。
昨年11月に東京で来日ジョイントコンサートを行ったジュリオと再共演です。
「ポルトガルへ来たら一緒にまた演奏しよう」と約束していました。
マネージャーのアナ特製の昼食後リハーサル。矢野さんも急遽出演が決定、ポルトガルデビュー!
かつて銃の製造工場だった建物をアートスペースに変えた会場、
「Fábrica Braço de Prata」、武器を楽器に持ち替えた場所です。
ギャラリーとライブスペース、図書館、レストランがあり夜な夜なリスボンの人たちが集まります。
木のぬくもりがあたたかいステージ。
サウンドチェック中
~ビデオ画像から~ ジュリオのトリオと
プログラム最後は「暗いはしけ」、私の書いた日本語で歌いました。
細胞ひとつひとつで感じて歌うジュリオとのファド、日本の時よりも心はより大きくふるえ声になりました。
満席のお客様と国を越えたファドの夜、糧となる時間がまた増えました。
ありがとうございました!
お店が撮影した動画は「こちら」をどうぞ。
『日本から吹いた風がファドの声を運んできた
ジュリオ・レゼンデと津森久美子の特別なファドの夜』
と紹介してくださっています。
Até logo!
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リスボンへ来たら必ず歌いに行くのがBairro Alto地区の居酒屋A Tasca do Chicoです。
こちらは曜日限定でファドの夜を行っています、今回も歌いました。
お店の所属歌手が歌うのではなく、歌いたい人が集まる「Fado Vadio」形式です。
Vadio(ヴァディオ)という言葉は「野良犬の」「持ち主のいない」等の意味があります。
つまり「みんなの」という解釈です、これがファド文化の良いところ。
このファド文化に私も迎えてもらって8年が経とうとしています。
最初に連れてきてくれたのは日本人ファド歌手の高柳卓也さんでした、ありがとうございます。
ファドの夜に欠かせない司会者でファド歌手のジョアォンさん。
「おお~、クミコ!おかえりー、もちろん歌うだろ?」
この歓迎をしてもらえるのが私の大切なファドの1ページ。
伴奏は信頼厚いプロのギタリストたちです。
ポルトガルギターのフラービオさん(右)はこちらで長く弾いています、
彼も音と心に寄り添うギタリスト。
ギタリストの間に立って、曲名を告げて前奏が始まるときはとても幸せになります。
このFado Vadioをやっているお店の素敵なところは、世界をまわるような歌手やギタリストたちが突然やってきたりするところです。
Mariza やAna Mouraも歌っていくことがありますよ。
最近は観光客も非常に多く、今回もお店に来るポルトガル人が減ってしまっていたので少し寂しい思いもありましたが、
変わらず皆がファドを愛してやまないエリア、
道を歩けばいろんなところからファドの音が聴こえてきます。
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